シンプルなサイトをすぐに作りたいが保守を担う人がいない中小企業にはWixが最も手軽で、コンテンツ、SEO、自由度が重要で管理できる人がいるならWordPressが適しており、表示速度、デザイン、システム連携が売上を左右するならフルスクラッチ(既製の仕組みを使わず、一から開発する方法)のホームページが元を取れます。決め手になるのは、誰がサイトを保守するか、サイトをどこまで成長させるか、そして将来ほかの場所へ移せる必要があるかです。この記事では、3つの選択肢を同じ観点で比較し、Wixから乗り換える場合に制作会社へ確認すべき点もまとめます。
要点
手間のかからない会社案内型のシンプルなサイトをすぐに作りたいならWixを選び、サイトをWixの上で運用し続けることを前提にします。コンテンツの多いサイトを自社で所有して育てたいなら、アップデートを担う人を決めたうえでWordPressを選びます。表示速度、独自のデザイン、ほかのシステムとの連携が高い初期費用に見合うなら、フルスクラッチを選びます。比べるべきは最初の1か月ではなく、3年間の総コストです。
どれを選ぶべきか:結論から
最適な選択は、予算、社内の体制、そしてサイトの今後の計画で決まります。
- 数日でシンプルなサイトを作りたい、技術的な支援はない、変更はあまり予定していない:Wix
- ブログや多くのページ・商品があり、定期的にコンテンツ更新とSEO対策を行い、保守を担う人がいる:WordPress
- 最高レベルの表示速度、独自のデザイン、多言語対応、CRM・ERP・予約システムとの連携が必要:フルスクラッチのホームページ
- まだ決めきれない:今の体制で保守できる方法から始め、コンテンツは後から移せる形で持っておきます。
Wix・WordPress・フルスクラッチを一覧で比較
3つの選択肢の主な違いは、誰が技術面を運用するか、そしてどこまで自由に変更できるかです。それぞれを同じ5つの項目で説明します。
Wix
- 向いている事業者:技術的な作業をせずに、見栄えのよいサイトをすぐに作りたい中小企業。
- かかる費用:無料プランもありますが、Wixのブランド表示が入り、wixsite.comのアドレスになります。有料プランはWixの料金プランページ(英語)に年払いの料金で掲載されており、独自ドメインを使えるようになり、機能も増えます。料金は国によって異なります。
- 保守を担う人:サーバー(ホスティング)、セキュリティ、アップデートはWixが担当します。
- 強み:ドラッグ&ドロップで編集できる、テンプレートが豊富、インストールが不要。
- 弱み:Wixによると、WixのサイトはWixのサーバー上で運用する必要があり、別のサーバーにエクスポートすることはできません。また、できることはプラットフォームとそのアプリが許す範囲に限られます。
WordPress
- 向いている事業者:コンテンツの多いサイトやブログ、そしてサイトを自社で所有して育てたい事業者。ネットショップならWordPressにWooCommerceを加える方法もあり、Shopify・WooCommerce・フルスクラッチの比較で解説しています。
- かかる費用:ソフトウェア自体は無料です。WordPress(英語)はGPLのもとで公開されているオープンソースです。費用がかかるのは、レンタルサーバー、ドメイン、有料のテーマやプラグイン、そして保守です。
- 保守を担う人:自社または制作会社。WordPress本体、テーマ、プラグインのアップデート、バックアップ、セキュリティ対策を行います。
- 強み:W3Techs(英語)によると、全Webサイトの40.2%がWordPressを使っており(2026年10月3日時点)、テーマ、プラグイン、開発者を見つけやすい。コンテンツとコードを完全に所有できる。
- 弱み:プラグインが多すぎたり安価なサーバーを使ったりすると表示が遅くなり、誰もアップデートしないサイトはセキュリティ上のリスクになる。
フルスクラッチのホームページ
- 向いている事業者:表示速度、デザイン、多言語対応、システム連携が顧客獲得の一部になっている企業。
- かかる費用:高めの初期開発費と、その後のサーバー費用と保守費用。
- 保守を担う人:明確な保守契約のもとで、制作会社が担当します。
- 強み:必要なコードだけで作るため非常に高速にできる、どんなデザインや機能も実現できる、自社のシステムと直接つなげられる。
- 弱み:初期費用が最も高く、制作期間も最も長い。コンテンツ編集のしやすさは、最初にどう設計したかで決まる。
SEOに強いのはどれか
3つとも、Googleで上位表示を狙えます。プラットフォームの違いよりも重要なのは、表示速度、わかりやすいページ構成、役に立つコンテンツ、そして正しい技術的設定です。実際の違いは、どこまで自分で制御できるかにあります。WordPressとフルスクラッチのサイトでは技術的な細部まですべて変更できますが、Wixは多くの設定を代わりに処理してくれる一方で、変更できるのはプラットフォームの範囲内に限られます。どれを選んでも、何に力を入れるべきかはGoogle SEO対策のやり方で、ChatGPTなどのAI検索に引用されるための工夫はLLMO対策(GEO)の解説で紹介しています。
表示速度はどこまで速くできるか
表示速度はプラットフォームよりもサイトの作り方で決まりますが、到達できる上限は異なります。Wixの表示速度は、その多くがWix側の仕組みに左右されます。WordPressは、良いサーバー、軽いテーマ、少ないプラグインで速くできます。フルスクラッチのサイトは、各ページに必要なものだけを読み込むように作れます。例として、このWebサイトはフルスクラッチで制作しており、2026年10月3日にブログ記事をテストしたところ、GoogleのPageSpeed Insightsでモバイルのパフォーマンスは100点満点中100点でした。
ホームページ制作の費用:3年間の総額で比べる
公平に比較するには、最初の請求額ではなく、2〜3年間の総費用を見ます。
- Wix:年間プラン、ドメイン、有料アプリ、そして変更にかかる自社の時間。
- WordPress:サーバー、ドメイン、有料のテーマとプラグイン、さらにアップデート、バックアップ、修正にかかる保守の工数。
- フルスクラッチ:開発プロジェクト、サーバー、そしてアップデートや変更のための保守プラン。
後から移行する費用(たとえばWixからWordPressへの移行費用)も計算に入れましょう。Wixから離れるにはほかの場所でサイトを作り直す必要がありますが、WordPressとフルスクラッチのサイトは、別のサーバーや制作会社に移すことができます。
よくある質問
WixとWordPress、中小企業にはどちらがいいですか?
シンプルなサイトをすぐに作りたく、保守を担う人がいないならWixが、定期的にコンテンツを発信し、より高い自由度が必要で、アップデートを担う人がいるならWordPressが向いています。主なトレードオフは手軽さと自由度です。WixのサイトはWixの外に移せませんが、WordPressのサイトはどのサーバーにも移せます。
ホームページはWordPressとフルスクラッチ、どちらで作るべきですか?
表示速度、独自のデザイン、ほかのシステムとの連携が、WordPressの初期費用の安さよりも重要ならフルスクラッチが向いています。標準的な会社案内サイトやブログなら、たいていWordPressのほうが経済的です。
WixからWordPressへ後から移行できますか?
自動ではできません。Wixはサイトを別のプラットフォームにエクスポートできないとしているため、移行するにはWordPressでサイトを作り直してコンテンツをコピーし、検索順位を保つために旧URLから新URLへのリダイレクトを設定する必要があります。
Wixから乗り換えるとき、制作会社には何を確認すべきですか?
Wixのサイトは別のサーバーにエクスポートできないため、Wixからの乗り換えは、新しいプラットフォームでサイトを作り直す作業になります。制作会社には、WordPressとフルスクラッチのどちらで作り直すのか、ページ・ブログ記事・画像をどう移すのか、検索順位を保つための旧URLから新URLへのリダイレクトを設定するのか、そして公開後のアップデートと保守を誰が担うのかを確認しましょう。移行の費用はページ数、デザインをどこまで作り直すか、必要な機能によって変わるため、見積もりの内訳でこれらを確認します。
UsualMatrixは、WordPressまたはフルスクラッチで企業のホームページを設計・制作し、コンテンツ、対応言語、システム連携、予算に合わせて最適な方法を選ぶお手伝いをしています。世界中の企業と、中国語・スペイン語・英語でやり取りしています。ホームページ制作・ECサイト構築サービスをご覧いただくか、ホームページについてお問い合わせください。
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