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n8n・Dify・Cozeの違いを比較:AIエージェントツールの選び方

n8n、Dify、Cozeの違いを比較。用途、ホスティング、商用利用とライセンス、ナレッジベース、連携機能、MCP対応の違いと、組み合わせ方や独自開発が向く場面を解説します。

n8n、Dify、Cozeは、コードを書かずにAIエージェントを作りたい企業がよく比較する3つのプラットフォームですが、役割は見た目ほど重なっていません。n8nは業務アプリをつなぐワークフロー自動化ツール、Difyは自社の資料をもとにAIアプリケーションを作るプラットフォーム、CozeはByteDanceのエージェント構築サービスで、中国のプラットフォームとの結びつきが強いのが特徴です。この記事では、それぞれの用途、ライセンスとホスティングの違い、選び方を解説します。

要点

エージェントの主な役割が業務アプリ間のデータの受け渡しならn8n、資料やナレッジベースからの回答ならDify、画面上で手早く構築したい場合や中国市場向けの事業ならCozeを選びましょう。いずれかを土台にして製品を作る前には、必ずライセンスを確認してください。n8nとDifyはどちらも一部の商用利用を制限しており、Coze StudioはApache 2.0です。2つを組み合わせた構成がうまくいくことも多く、要件によっては独自開発のほうが適しています。

結論:n8n・Dify・Cozeはどれを選ぶべきか

どのプラットフォームが適しているかは、エージェントが主に何をするかで決まります。

  • 主にアプリ間でデータを受け渡す(CRM、メール、スプレッドシート、ネットショップ、WhatsApp):n8n
  • 主に自社の資料をもとに質問に答える(マニュアル、各種ポリシー、製品情報):Dify
  • 画面上で手早く構築したい、または中国のプラットフォームやByteDanceのエコシステムに公開したい:Coze
  • 複雑なロジック、厳しいセキュリティ要件、大量の処理:モデル提供元のAPIを使った独自開発

それぞれを勧める理由は、次の各セクションで説明します。

n8n:AIエージェントを組み込めるワークフロー自動化ツール

n8nは、もともと備えていた豊富な連携機能にAIエージェントを加えたワークフロー自動化プラットフォームで、エージェントが多くの業務アプリにまたがって操作する場面で最も力を発揮します。n8nの公式サイト(英語)は500以上の連携機能をうたっており、AI Agentノードでは、つないだツールのうちどれを呼び出すかをチャットモデルが判断します。WhatsApp Business Cloudノードもあり、MCP Server Triggerノード(英語)を使うとn8nがMCPサーバーとして動作し、ClaudeやChatGPTなどのAIアプリがn8nのワークフローをツールとして使えるようになります。反対方向には、n8nのエージェントから外部のMCPツールを使うためのMCP Client Toolノードがあります。

n8nはセルフホストでも、マネージドのクラウドサービスとしても利用できます。ライセンスはフェアコード(fair-code)のSustainable Use License(英語)です。自社の社内業務での利用は認められており、顧客のためにn8nのワークフローを構築するといったコンサルティングサービスも認められていますが、別途契約を結ばずに、n8nそのものを商用サービスとして他者に提供することはできません。Zapier、Make、Excelマクロ、RPAとの比較は業務自動化ツールの選び方で解説しています。

Dify:ナレッジベースを活用するAIアプリ構築プラットフォーム

Difyは、AIアプリケーションを構築するためのオープンソースのプラットフォームで、ナレッジベース(RAG)、チャットアシスタント、AIワークフローを得意としています。Agentノードは、Function CallingまたはReActの戦略を使い、一歩ずつ推論しながらツールを呼び出します。DifyはMCPサーバーからツールを取り込めるほか、DifyのアプリをMCPサーバーとして公開し、他のAIツールから呼び出せるようにすることもできます。

Difyはクラウドで利用することも、Dockerでセルフホストすることもできます。ライセンス(英語)はApache 2.0に条件を追加したもので、他のアプリケーションのバックエンドとしての利用を含めて商用利用は認められています。ただし、ソースコードからマルチテナントのサービスを運営するには書面による許可が必要で、フロントエンドに表示されるDifyのロゴと著作権表示を削除・変更することもできません。

Coze:ByteDanceのAIエージェント構築サービス

Coze(中国語名は扣子)は、エージェントとワークフローを画面上で構築するためのByteDanceのプラットフォームで、中国版(coze.cn)と国際版のクラウドサービスとして提供されています。2025年7月、ByteDanceはエージェント構築の中核エンジンであるCoze Studio(英語)を、エージェントのテストと監視を行うCoze Loopとあわせて、Apache 2.0ライセンスでオープンソース化しました。

Cozeの中国語版ドキュメントによると、ローコードやノーコードのツールでエージェント、ワークフロー、アプリを構築し、SNSやメッセージアプリに公開したり、APIやSDKで業務システムに組み込んだりできます。Feishuのスプレッドシートやメッセージなど、すぐに使える連携も用意されています。そのためCozeは、顧客や社内のメンバーが中国のプラットフォームを使っているチームに向いています。

n8n・Dify・Cozeの違いを項目別に比較

3つのプラットフォームを並べて比べると、大きく異なるのは用途、ライセンス、エコシステムです。

  • 用途:n8nはアプリをつないで業務プロセスを自動化し、Difyは資料やデータをもとにAIアプリを構築し、Cozeはエージェントを手早く構築してチャットプラットフォームに公開します。
  • ホスティング:3つともセルフホスト(CozeはCoze Studioを使用)とクラウドサービスの両方に対応しています。
  • ライセンス:n8nはフェアコードで、サービスとして提供することに制限があります。DifyはApache 2.0に条件を追加したもので、マルチテナントでの運営とロゴ表示に条件があります。Coze StudioはApache 2.0です。
  • ナレッジベース:Difyの中心的な強みで、資料のアップロードと検索の機能がプラットフォームに組み込まれています。n8nとCozeでもナレッジベースを扱えます。
  • 連携機能:500以上の業務アプリと連携できることがn8nの最大の強みです。Cozeの中国版には、Feishuなどのプラットフォームとの連携が用意されています。
  • MCP:n8nとDifyはどちらもMCPツールを利用でき、自らのワークフローやアプリをMCPサーバーとして公開することもできます。MCPの仕組みはMCPサーバーとはで解説しています。

ライセンスや機能はバージョンごとに変わるため、採用を決める前に最新版の内容を確認してください。

n8n・Dify・Cozeは組み合わせて使える?

組み合わせて使えます。それぞれのプラットフォームに得意な役割を任せる構成は、多くの場合、最もすっきりした設計になります。たとえば、Difyがナレッジベースをもとにお客様の質問に答え、MCPサーバーやAPIとして公開されているとします。n8nのワークフローがWhatsAppのメッセージを受け取り、Difyを呼び出して回答を得て、CRMを更新し、慎重な判断が必要なものは人に承認を求めます。WhatsAppでの構成はWhatsApp AIエージェント導入の比較で詳しく解説しています。ただし、組み合わせるとホスティング、セキュリティ対策、アップデートが必要なシステムが1つ増えるため、2つ目のプラットフォームを加えるのは、1つ目では明らかに対応できない場合に限りましょう。

独自開発のほうが適しているケース

ロジックが複雑な場合、処理量が多い場合、セキュリティの要件が厳しい場合、エージェントが自社で販売する製品の一部になる場合は、モデル提供元のAPIを使った独自開発のほうが適しています。すべての処理の流れ、データの保存方法、呼び出しごとのコストを自社で管理でき、プラットフォームのライセンスによる制限も受けません。その代わり、開発と保守の負担は大きくなります。多くのプロジェクトは、まずプラットフォーム上で業務の流れを検証し、重要な部分を後から独自開発に移します。最初に取り組む業務の選び方と運用の進め方は、AIエージェント導入ガイドで解説しています。

よくある質問

n8nは商用利用でも無料で使えますか?

自社の社内業務に使う場合、n8nはSustainable Use Licenseのもとで無料でセルフホストでき、顧客のためにn8nのワークフローを構築するコンサルティングサービスも認められています。ライセンスが制限しているのは、n8nそのものを商用サービスとして他者に提供することで、その場合はn8nとの別途の契約が必要です。マネージドのクラウド版は有料のサブスクリプションです。

DifyとCozeの違いは何ですか?

Difyはナレッジベースを活用したAIアプリケーションに特化したオープンソースのプラットフォームで、Apache 2.0に条件を追加したライセンスのもと、Dockerでセルフホストできます。CozeはByteDanceのビジュアルなエージェント構築サービスで、主にクラウドサービスとして使われ、チャットプラットフォームへの公開に対応しています。オープンソース版のCoze StudioはApache 2.0です。資料を多く扱うアシスタントにはDify、手早い構築や中国のプラットフォーム向けにはCozeが適しています。

WhatsAppのAIエージェントにはどのプラットフォームが最適ですか?

WhatsAppのAIエージェントには、通常はn8nが最も直接的な選択肢です。WhatsApp Business Cloudノードがあり、CRMなどのアプリとも簡単につなげるからです。ナレッジベースからの回答はDifyに任せることもできます。どのプラットフォームを使う場合でも、WhatsAppで企業がエージェントを運用するにはMetaのWhatsApp Business Platformのルールに従う必要があり、その内容はAIチャットボットの導入方法で説明しています。

UsualMatrixは、n8n、Dify、Coze、または独自開発でAIエージェントとワークフローを構築しています。ツールありきではなく、貴社の業務の流れ、データ、予算に合わせて最適な選択をお手伝いします。世界中の企業と、中国語・スペイン語・英語でやり取りしています。AI導入支援サービスをご覧いただくか、自動化したい業務についてお問い合わせください。

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